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2022.11.29 櫻井 英明

誰に対して何のために何をどうIRするのか

24日付日経夕刊トップの見出しは「四半期決算任意に」。
サブ見出しは「適時開示に一本化」。
金融庁の案です。
賛否両論あるでしょう。
しかし意味の少ない過重労働から解放されるIR担当者にとってはより創造的な業務ができることになりそうです。
適時開示が四半期決算になることによって潤ったのは学者とアナリストと元印刷業者。
「誰が儲かりましたか」の結論は明確。
遠隔診療やネット診察に反対する医師会のような存在かも知れません。
25日朝刊での見出しは「開示後退に懸念も」。
「任意化開示を減らす企業は投資対象から外される可能性がある」という運用会社のコメント。
四半期ごとの労苦と適時開示の緊張感。
3ヶ月ごとの苦労と比べれば日々是決戦の方が大変です。
ただ企業の性善説を信じることが必要であることは事実。
しかし、もともと欧米からやって来た新半期開示は今は欧米では後退しているのも事実。
行きずりの短期投資家にとっては四半期プレイのチャンスが減ることにはなってくるのでしょうか。

26日の日経朝刊「大機少機械」の見出しは「ESG投資、原理主義を脱せよ」。
米国では反ESGを名乗る運用機関が反ESGをテーマにしたETFを上場させたそうです。
背景は「気候変動対策は一部の投資家や企業の仕事ではない」という思考。
間違いなくESG投資の旗色は悪くなっています。
「ESGと投資には経済的リターンも必要。
環境問題では政治とESG投資の役割分担が重症」。
もっともな考え方。
「政府とESG投資家、企業に求められるのは企業価値向上に結び付くパスを見つけ出すこと」。
そして「何でもかんでもESG投資に結び付けるという、過剰なESG投資原理主義からは、そろそろ脱却が必要である」。
ESG一色ではなくなってきた印象でした。

そういえば、IRの目的とは・・・。
(1)自社への投資を促す
(2)株主・投資家と良好な関係を築く
(3)企業の社会的価値を高める

では「誰に対して何のために何をどうIRするのか」。
これは結構難しいもの。
財務だけでなく非財務情報も必要。
ところが非財務情報がESGやSDGsに偏っているのも現実。
本来の意味での「非財務情報」が求められていると思います。

以下は今朝の場況。

「SKEW指数は低下」

週明けのNY株式市場で主要3指数は大幅下落。
背景は「中国の主要都市での厳しい新型コロナウイルス対策に対する抗議活動」との解釈。
iPhone生産への影響を巡る懸念からアップルが2.6%下落。
一方で中国ネット通販大手ピンドゥオドゥオの米上場株は12.6%高。
ロックダウンで消費者がオンラインでの買い物を強いられ第3四半期の売上高が予想を上回った。
アマゾンが0.6%高。
「サイバーマンデー」での米国オンライン支出額が前年から最大8.5%増加。
過去最高の112─116億ドルに達する見通しを好感。
10年国債利回りは3.679%。
2年国債利回りは4.444%。
ECBのラガルド総裁のコメント。
「ユーロ圏のインフレはピークに達しておらず、現時点の見通しより一段と上昇するリスクがある」。
市場は30日にパウエルFRB議長が行う講演や12月2日発表予定の雇用統計に注目している。
12月13─14日のFOMCでは0.50%利上げという見方だ。
中国全土に広がったコロナ規制への抗議活動を巡る懸念から安全資産とされる円やスイスフランは上昇。
ドル円は138円台後半。
WTI原油先物1月限は前日比0.96ドル(1.3%)高の1バレル77.24ドル。
一時2021年12月以来の安値となる73.60ドルを付けた。
ビットコインは1.30%安の1万6211ドル。
米仮想通貨レンディングのブロックファイが連邦破産法11条の適用を申請したことが嫌気された。
SKEW指数は116.24→118.65→128.11→118.47。
恐怖と欲望指数は63→59。

週明けのNYダウは497ドル(1.44%)安の33849ドルと4日ぶりに反落。
高値34303ドル、安値33799ドル。
サイコロは6勝6敗。
騰落レシオ(25日)は149.00(前日169.68)。
NASDAQは176ポイント(1.57%)安の11049ポイントと続落。
高値11217ポイント、安値11020ポイント。
サイコロは6勝6敗。
騰落レシオ(25日)は104.75(前日111.86)。
S&P500は62ポイント(1.54%)安の3963ポ゚イントと続落。
高値4005ポイント、安値3955ポイント。
サイコロは6勝6敗。
騰落レシオ(25日)は134.42(前日155.13)。
ダウ輸送株指数は297ポイント(2.05%)安の14145ポイントと6日ぶりに反落。
SOX指数は72ポイント(2.63%)安の2678ポイントと続落。
VIX指数は22.21と上昇。
3市場の合算売買高は93億株(前日45.4億株。過去20日平均は113億株)。
シカゴ225先物円建ては大証日中比70円安の28090円。
ドル建ては大証日中比70円安の28090円。
ドル円は138.94円。
10年国債利回りは3.679%。
2年国債利回りは4.444%。

「マドだらけ」

週明けの日経平均は寄り付き63円安。
終値は120円(▲0.42%)安の28162円と続落。
日足は2日連続で陰線。
22日に空けたマドは28007円ー28038円。
24日に空けたマドは28203円ー28363円。
28日のマドは逆に下に28283円ー28238円。
SQ値28225円に対して3勝8敗。
TOPIXは13.69ポイント(▲0.68%)安の2004ポイントと続落。
日銀は6月17日以来109日間ETFを買っていない。
プライム市場指数は7.05ポイント安の1031.31と続落。
東証マザーズ指数は1.61ポイント(△0.20%)高の801.23と3日続伸。
一時800ポイント台に乗せた場面もあった。
小型株指数は9日ぶりに反落。
プライム市場の売買代金は2兆5833億円(前日は2兆3757億円)。
値上がり507銘柄(前日1019銘柄)。
値下がり1272銘柄(前日728銘柄)。
新高値125銘柄(前日158銘柄)。
新高値は4日連続で4ケタ。
新安値は4日連続で0銘柄(前日0銘柄)。
プライム市場の騰落レシオは122.50(前日122.59)。
NTレシオは14.05倍(前日14.02倍)。
サイコロは6勝6敗で50.00%。
上向きの25日線(27706円)からは△1.65%(前日△2.77%)。
28日連続で上回った。
横這いの75日線は27658円。
11日連続で上回った。
上向きの200日線(27194円)からは△3.56%(前日△4.02%)。
17日連続で上回った。
上向きの5日線は28188円。
4日ぶりに下回った。
週末に25日線が微かに75日線を上抜きゴールデンクロス。
上から5日―25日-75日ー200日線と綺麗な順番。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲12.886%(前日▲13.937%)
買い方▲6.276%(前日▲5.688%)。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲10.672%(前日▲10.439%)。
買い方▲21.337% (前日▲21.072%)。
空売り比率は43.1%(前日41.6%。8日連続で40%超)。
空売り規制なしの比率は8.5%(前日8.6%)。
日経VIは18.53(前日17.49)。
日経平均採用銘柄の予想PERは12.93倍(前日13.01倍)。
前期基準では13.80倍。
EPSは2178円(前日2173円)。
11月15日の過去最高水準は2238円。
225のPBRは1.17倍(前日1.18倍)。
BPSは24070円(前日23968円)。
10年国債利回りは22日以来の取引成立せず(前日0.250%)。
プライム市場の予想PERは13.79倍。
前期基準では14.64倍。
PBRは1.18倍。
日経平均の予想益回りは7.73%。
予想配当り利回りは2.25%。
プライム市場の予想益回りは7.24%。
配当り利回り加重平均は2.47%。
プライム市場の単純平均は14円安の2511円。
プライム市場の売買単価は2258円(前日2377円)。
プライム市場の時価総額は726兆円(前日731兆円)。
ドル建て日経平均は203.74(前日203.99)と続落。
3日連続で200ドル超。
週明けのシカゴ225先物円建ては大証日中比70円安の28090円。
高値28315円、安値28040円。
大証先物夜間取引終値は日中比80円安の28080円。
気学では「新安値は買い。底入れ」。
水曜は「押し目買い」。
木曜は「吹き値は売り。押し目は直に買い直せ」。
金曜は「変化日。安値にあれば買い」。
ボリンジャーのプラス1σが28118円。
プラス2σが28530円。
プラス3σが28942円。
9月13日の戻り高値は28659円。
8月17日高値は29222円。
アノマリー的には「リーマンショック以降は株高の日」。

《今日のポイント11月29日》

(1)週明けのNY株式市場で主要3指数は大幅下落。
   10年国債利回りは3.679%。
   2年国債利回りは4.444%。
   ドル円は138円台後半。
   SKEW指数は116.24→118.65→128.11→118.47。
   恐怖と欲望指数は63→59。

(2)ダウ輸送株指数は297ポイント(2.05%)安の14145ポイントと6日ぶりに反落。
   SOX指数は72ポイント(2.63%)安の2678ポイントと続落。
   VIX指数は22.21と上昇。
   シカゴ225先物円建ては大証日中比70円安の28090円。

(3)プライム市場の売買代金は2兆5833億円(前日は2兆3757億円)。
   値上がり507銘柄(前日1019銘柄)。
   値下がり1272銘柄(前日728銘柄)。
   新高値125銘柄(前日158銘柄)。
   新高値は4日連続で4ケタ。
   新安値は4日連続で0銘柄(前日0銘柄)。
   プライム市場の騰落レシオは122.50(前日122.59)。
   NTレシオは14.05倍(前日14.02倍)。
   サイコロは6勝6敗で50.00%。

(4)上向きの25日線(27659円)からは△2.77%(前日△2.77%)。
   27日連続で上回った。
   上向きの75日線は27659円。
   10日連続で上回った。
   上向きの200日線(27189円)からは△4.42%(前日△3.46%)。
   16日連続で上回った。
   上向きの5日線は28125円。
   3日連続で上回った。
   25日線が微かに75日線を上抜きゴールデンクロス。

(5)松井証券信用評価損益率速報で売り方▲12.886%(前日▲13.937%)
   買い方▲6.276%(前日▲5.688%)。
   マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲10.672%(前日▲10.439%)。
   買い方▲21.337% (前日▲21.072%)。

(6)空売り比率は43.1%(前日41.6%。8日連続で40%超)。
   空売り規制なしの比率は8.5%(前日8.6%)。
   日経VIは18.53(前日17.49)。

(7)日経平均採用銘柄の予想PERは12.93倍(前日13.01倍)。
   EPSは2178円(前日2173円)。
   11月15日の過去最高水準は2238円。
   225のPBRは1.17倍(前日1.18倍)。
   BPSは24070円(前日23968円)。
   10年国債利回りは22日以来の取引成立せず(前日0.250%)。

(8)プライム市場の単純平均は14円安の2511円。
   プライム市場の時価総額は726兆円(前日731兆円)。
   ドル建て日経平均は203.74(前日203.99)と続落。
   3日連続で200ドル超。

(9)ボリンジャーのプラス1σが28118円。
   プラス2σが28530円。
   プラス3σが28942円。
   9月13日の戻り高値は28659円。
   8月17日高値は29222円。
   アノマリー的には「リーマンショック以降は株高の日」。

今年の曜日別勝敗(11月28日まで)

月曜22勝20敗
火曜28勝18敗
水曜22勝22敗
木曜23勝21敗
金曜23勝21敗

(櫻井)。