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2022.01.25 櫻井 英明

学習効果

先週木曜の日経朝刊では「株主優待75社廃止」の見出し。
昨年の廃止企業はここ10年で最も多くなったとの報道でした。
2連続での減少はリーマンショック後の2009、2010年以来。
昨年9月末時点での優待導入社数は1476社。
新たに導入したのは42社で過去10年で最低でした。
上場企業全体に占める比率は37.9%。
2019年のピークから約2%低下したことになります。
廃止の理由は「公平な利益還元」。
そして「業績悪化」。
プライム市場で必要な株主数は800名。
以前の東証1部は2000人でしたからバーは下がりました。
その代わりに流通時価総額や1日あたりの売買代金が登場。
言い換えれば「市場で人気を保つための材料は優待でなくなった」という思考法なのでしょう。
配当に加え、自社株買いなどに中身は変化しきました。
そしてさらに重要なのは本業の隆盛。
個人的には「クオカードやお米は邪道」と言い続けて15年くらい経過しました。、。
ようやく少し認めてくれる向きが出てきたようです。
優待は所詮株が上がらない時代の名残。
そんなことにこだわって前に進めなくなります。
本業に絡まない優待などあまり意味がありません。
なにより優待で騒ぐ稀有な市場からは脱却したいものです。

「もっと遠くまで跳びたいのなら、チョッと後ろに下がると良い」。
慰めと聞こえるか、励ましと聞こえるかは千差万別。

2015年から日経は「予想1株当たり利益の算出法」を変更しています。
従来は自社株を含めた株式数で利益を割っていました。
それが「自社株を除く発行済み株式数」への変更。
理由は「自社株買いの効果を利益指標にも反映させる計算は世界の趨勢だから」。
自社株買いの規模の大きい企業ほど予想1株当たり利益が増加し、PERが下がることになります。
ただ「時価総額については従来通り自社株を含む」というのは苦しいところ。
「自社株を除くのは主流とはいえない」からというのが理由だそうです。

ウィルス対策分科会の会長さんは「人流抑制より人数資」とコメント。
会食を制限する立場に変化はありません。
でも「大人数での大騒ぎ」が本当にオミクロン拡大の源泉なのかどうかは不明。
「感染は止める。社会は止めない」は都知事。
「行動の自粛とワクチン接種の加速」は愛知県知事。
デルタ型がなせ減少したのかの分析もないままで、こんどは四方八方を考慮して「何か言わなければ」の印象。
もう一つは「インフレ警戒、世界株安」の見出し。
教科書的には「インフレに強い資産は株式」と習いましたが時代が変わると定義も変わるようです。
「インフレは企業業績を拡大させるため、インフレ局面では株価が上昇しやすい。
モノの値段が下がるデフレよりも、値段が上がるインフレのほうが利益は大きくなりやすい。
だから株価も上がりやすい」。
何度聞いた話でしょう。
一方で「短期的な視点に立つと、インフレが起こる、もしくはインフレの兆しが見えると、
金融引き締めを警戒して一時的に株価が下落する可能性はあります」。
ちゃんと逃げは打ってありました。
どちらに転んでも間違えない結果に映るから専門家というのは大したものです。

日経朝刊の株価欄を眺めることは滅多にありません。
ただ・・・。
先週いきなり目に飛び込んできたのはマザーズの株価欄の黒さ。
新安値は黒く塗られるのでほぼ真っ黒に映った。
おそらく昨日の昨年来安値は169銘柄。
マザーズ上場銘柄数は424銘柄。
約半分が新安値。
マザーズ指数が昨年末比30%超の下落。
黒くても仕方ないのではありますが・・・。

株式市場はIPOで騒いで踊ってそのうち知らないフリをする傾向。
あんなに話題にしたのに株価が動かなくなった途端に見えないフリ。
あるいはIPO踊っているうちに次のIPOでの主役が登場するとまた騒いで踊っっての繰り返し。
学習効果はまったくないようです。
だからこそ・・・。
忘れられた過去の銘柄群には好業績や明るい未来の銘柄があるはず。
にもかかわらず通りすがりの投資家を演じさせられてしまうことが多いもの。
少なくとも株式投資は丁半博打ではなく、人生を投影するような知的な場所。
どんな銘柄が見逃されているかを十分に吟味する時間はあるはずです。

以下は今朝の場況。

「乱高下の末に反発」

週明けのNY株式市場で主要3指数は引け際に切り返して反発。
NYダウは一時1115.04ドル(3.25%)安の下落から復活して7日ぶりの反発。
FRBのタカ派姿勢の強まりや地政学的緊張の高まりを懸念。
S&P500は一時調整局面入りを確認する水準まで下げていた。
先進23カ国の1500社以上を対象とするMSCI世界株価指数の日中安値は2935.52ポイント。
調整局面入りと定義される高値からの10%下落水準に一時的に到達した。
同指数は1月4日に史上最高値を付けていた。
これまでにS&P500採用企業のうち65社が決算を発表。
このうち77%が市場予想を上回った。
IHSマークイット総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は50.8。
前月の57.0から低下。
2020年7月以来の低水準となった。
コロナウイルス感染再拡大で人手不足が悪化したことなどが背景。
ロシアとウクライナの間の緊張も悪材料。
NATOは欧州東部への戦艦や戦闘機の配備を強化。
南東部にも追加部隊を派遣する姿勢を示した。
10年国債利回りは1.775%。
一時1.7070%と11日ぶりの低水準を付けた。
2年国債利回りは0.971%。
ドル円は113円台後半。
WTI原油2月物は1.83ドル(2.2%)安の83.31ドル。
先週は約2%高と5週連続で上昇。
2014年10月以来の高値を付けていた。
ビッドコインは一時8.8%安の3万3058ドルと昨年7月23日以来の安値を更新。
昨年11月に付けた過去最高値の6万9000ドルの半分以下の水準となった。
3万4000ドルを下回ったのは昨年7月末以来初めて。
イーサも下落し約2244ドルと、昨年7月以来の安値水準。
SKEW指数は134.73→127.58→136.18→136.06。
恐怖と欲望指数は43→41。

週明けのNYダウは99ドル(0.29%)高の34364ドルと7日ぶりに反発。
高値34420ドル、安値33150ドル。
NASDAQは86ポイント(0.63%)高の13855ポイントと5日ぶりに反発。
高値13876ポイント、安値13094ポイント。
S&P500は12ポイント(0.28%)高の4410ポイントと5日ぶりに反発。
高値4417ポイント、安値4222ポイント。
ダウ輸送株指数は188ポイント(1.24%)高の15435ポイントと6日ぶりに反発。
SOX指数は1.31%高の3479ポイントと5日ぶりに反発。
VIX指数は29.90と上昇。
一時38.94まで上昇して20年10月30日以来、1年3カ月ぶりの高水準に達した。
3市場の売買高は184億株(前日146億株、過去20日平均は109億株)。
225先物CME円建ては大証日中比305円安の27275円。
ドル建ては大証日中比280円安の27300円。
ドル円は113.92円。
10年国債利回りは1.775%。
2年国債利回りは0.971%。

「アノマリー的には昨日に続きリーマンショック以降は株高の日」

週明けの日経平均は寄り付き264円安。
終値は68円(△0.24%)高の27588円と反発。
日足は3日連続で陽線。
「赤三兵」という指摘もある。
安値圏で陽線が3本並ぶと「買い気が戻ってきた証拠」という見方。
昨年12月初め28000円割れの水準でも赤三兵が出現したことがある。
TOPIXは0.14%高と反発。
東証マザーズ指数は0.17%安と続落。
日経ジャスダック平均は0.04%安と続落。
東証1部の売買代金は2兆6448億円(前日2兆9874億円)。
2日連続の3兆円割れ。
値上がり1527銘柄(前日1170銘柄)。
値下がり582柄(前日920銘柄)。
新高値3銘柄(前日2銘柄)。
新安値122銘柄(前日201銘柄)。
騰落レシオは94.27(前日92.92)。
NTレシオは14.30倍(前日14.28倍)。
サイコロは4勝8敗で33.33%。
下向きの25日線(28471円)からは▲3.10%(前日▲3.45%)。
8日連続で下回った。
下向きの75日線は28719円。
12日連続で下回った。
下向きの200日線(28750円)からは▲4.04(前日▲4.30%)。
12日連続で上回った。
上向きの5日線(27721円)から▲0.46%。
5日連続で下回った。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲11.568%(前日▲11.387%)。
買い方▲12.925% (前日▲13.205%)。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方△9.142%(前日△9.502%)。
買い方▲34.004% (前日▲34.167%)。
空売り比率は44.6%(前日47.7%、8日連続で40%超)。
空売り規制なしの比率は7.1%(前日8.4%)。
日経VIは25.74(前日25.93)。
日経平均採用銘柄の予想PERは13.56倍(前日13.54倍)。
7日連続で13倍台。
前期基準では18.39倍。
EPSは2034円(前日2032円)。
225のPBRは1.24倍。
BPSは22248円(前日22195円)
日経平均の益回りは7.37%。
10年国債利回りは0.135%。
東証1部全銘柄だと予想PERは14.78倍。
前期基準では20.35倍。
PBRは1.25倍。
東証1部単純平均株価は11円高の2254.47円。
東証1部売買単価は2418円(前日2418円)。
東証1部時価総額は711兆円(前日710兆円)。
ドル建て日経平均は242.36(前日241.78)。
週明けのシカゴ225先物円建ては大証日中比305円安の27275円。
高値27605円、安値26690円。
大証先物夜間取引終値は日中比300円安の27280円。
気学では「押し目買い方針の日。居所が安いと急伸する」。
水曜は「目先のポイントを作る日」。
木曜は「高下して後場変化すること多し」。
金表は「相場の居所が安値にある時は急伸する」。
ボリンジャーのマイナス1σが27962円。
マイナス2σが27452円。
マイナス3σが26943円。
一目均衡の雲の上限が28627円。
下限が28511円。
8日連続で雲の下。
勝手雲の上限は28640円。
下限が28595円。
7日連続で勝手雲の下。
勝手雲は黒くねじれた。
RSIが36.73(前日34.89)。
RCIが9.3(前日8.52)。
1月14日→2月4日水星逆行。
アノマリー的には昨日に続き「リーマンショック以降は株高の日」。

《今日のポイント1月25日》

(1)週明けのNY株式市場で主要3指数は引け際に切り返して反発。
   NYダウは一時1115.04ドル(3.25%)安の下落から復活して7日ぶりの反発。
   10年国債利回りは1.775%。
   2年国債利回りは0.971%。
   ドル円は113円台後半。
   SKEW指数は134.73→127.58→136.18→136.06。
   恐怖と欲望指数は43→41。
 
(2)ダウ輸送株指数は188ポイント(1.24%)高の15435ポイントと6日ぶりに反発。
   SOX指数は1.31%高の3479ポイントと5日ぶりに反発。
   VIX指数は29.90と上昇。
   一時38.94まで上昇して20年10月30日以来、1年3カ月ぶりの高水準に達した。
   3市場の売買高は184億株(前日146億株、過去20日平均は109億株)。
   225先物CME円建ては大証日中比305円安の27275円。

(3)東証1部の売買代金は2兆6448億円(前日2兆9874億円)。
   新高値3銘柄(前日2銘柄)。
   新安値122銘柄(前日201銘柄)。
   騰落レシオは94.27(前日92.92)。
   NTレシオは14.30倍(前日14.28倍)。
   サイコロは4勝8敗で33.33%。

(4)下向きの25日線(28471円)からは▲3.10%(前日▲3.45%)。
   8日連続で下回った。
   下向きの75日線は28719円。
   12日連続で下回った。
   下向きの200日線(28750円)からは▲4.04(前日▲4.30%)。
   12日連続で上回った。
   上向きの5日線(27721円)から▲0.46%。
   5日連続で下回った。

(5)松井証券信用評価損益率速報で売り方▲11.568%(前日▲11.387%)。
   買い方▲12.925% (前日▲13.205%)。
   マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方△9.142%(前日△9.502%)。
   買い方▲34.004% (前日▲34.167%)。

(6)空売り比率は44.6%(前日47.7%、8日連続で40%超)。
   空売り規制なしの比率は7.1%(前日8.4%)。
   日経VIは25.74(前日25.93)。

(7)日経平均採用銘柄の予想PERは13.56倍(前日13.54倍)。
   EPSは2034円(前日2032円)。
   BPSは22248円(前日22195円)
   日経平均の益回りは7.37%。
   10年国債利回りは0.135%。

(8)東証1部単純平均株価は11円高の2254.47円。
   東証1部時価総額は711兆円(前日710兆円)。
   ドル建て日経平均は242.36(前日241.78)。

(9)ボリンジャーのマイナス1σが27962円。
   マイナス2σが27452円。
   マイナス3σが26943円。
   一目均衡の雲の上限が28627円。
   下限が28511円。
   8日連続で雲の下。
   勝手雲の上限は28640円。
   下限が28595円。
   7日連続で勝手雲の下。
   勝手雲は黒くねじれた。
   RSIが36.73(前日34.89)。
   RCIが9.3(前日8.52)。
   1月14日→2月4日水星逆行。
   アノマリー的には昨日に続き「リーマンショック以降は株高の日」。

今年の曜日別勝敗(1月24日まで)

月曜2勝0敗
火曜1勝2敗
水曜2勝1敗
木曜1勝2敗
金曜0勝3敗(櫻井)