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2022.10.06 中嶋 健吉

今年の野球は何か違う(2)

この題での投稿は8月24日に続いて2回目になります。 例年と違うその「何か」ですが、野球ファンとしてはやはりヤクルト村上(神)選手の快挙を見逃すわけには行きません。 王貞治氏が1964年に記録した日本人選手最高の55本のホームラン記録に早々と並びながら足踏み、最終戦の最後の打席で達成となると、やはり「何かが違う、何か持っている」と言わざるを得ません。  最終戦と言えばパリーグの優勝争いも最終戦での劇的な逆転での決着でした。 やはり今年は「何か違う」と思わされます。

ホームラン記録は68年ぶり、三冠王は2004年の松中選手以来18年振りの快挙になります。 ちなみに松中選手も1986年の落合選手から数えて18年目での達成です。 松中選手は放送の中で興奮気味に「彼も私と同じ熊本出身で、こんなに嬉しいことは無い」と語っていましたが、地震、水害と災難続きの熊本には力強い話題になったはずです。 確かに日本人の三冠王は村上選手を加えてこれまで6人、そのうち2人が熊本出身ですので「何かが違う」のです。

ちなみにアジア人でのホームラン記録は、これまで韓国の李承華(イ・スン・ヨプ)選手の56本でした。 彼は日本のロッテ、巨人、オリックスでも活躍し、また王選手の55本の記録を抜いたことで韓国でもスーパー有名人ですが、記録に迫られた時点でも村上選手の凄さとこれからの可能性に大いなる賛辞を送っていたのが印象的でした。

この記録に至るまで彼がどの様な努力を重ねたかについては、各種メディアが詳細に報じています。 共通するのがその絶え間ない研究心です。 野球を科学するその姿勢はやはり「何か違う」のでしょう。 辛口ながら当を得たコメントの落合氏が、数か月前に日本の4番は誰?との質問に間髪を置かずに、「村上でしょう」との答えに異論を唱える人はいないでしょう。 今回の快挙に敵・味方問わずに喜んだのが証です。 家内は大のヤクルトファンです。 56号を前に足踏みする村上選手に「来年頑張ればいいのよ」と自分を励ますように言い続けていましたが、あのホームランの瞬間の喜びようは桁外れでした。 熟睡していた愛犬が飛び起き遠吠えで花を添えていました。