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2022.07.14 鈴木 一之

けさ、桜の落ち葉を見つけました

証券市場に関係している方は皆さん、おしなべて早起きです。私も朝は4時前に起きるくせがいつの頃からかついてしまいました。

午前4時は日の出にはまだ少し時間があります。空はもう明るくなり始めているので、「一日一善」ではありませんが、早朝のひと時まだ誰も道を歩いていない時を見計らって、外に出て家の前の道路のゴミ拾いをします。

毎日ではありませんが、雨の降らない日は週4日くらい、ちり取りと長めのトングを持って散歩がてら10分くらいですが歩きまわります。

自宅のマンション前の道路は桜並木になっています。この季節の桜は葉っぱに力がみなぎっていて、水素と酸素と太陽光から炭水化物を合成するためにうっそうと茂っています。でもよく見ると、ここ数日は足元の道路に黄色くなった桜の葉が数枚、落ちています。落葉が始まっているのですね。

2週間前の夏至のころは落葉などまったくありませんでした。この2週間で確実に季節は進んでいることが判明します。秋になれば目の前の風景はがらりと変わり、道路は桜の落ち葉でびっしりと埋め尽くされることでしょう。

あれほど元気のよかった頭上の葉っぱもその頃にはスカスカになっているはずです。今年の夏の暑さはこれからが本番で、電力不足と猛暑の夏の襲来を恐れているところですが、自然界は早くも秋冬の支度を始めつつあるようです。

「桐一葉、落ちて天下の秋を知る」とはまさにこのことです。道路に数枚散らばっている桜の黄色い葉に、秋の最初の気配を感じます。とんぼが飛ぶのも見かけました。

最初の一枚の葉が落ちるのに理由はありません。そういう時期が来たということです。株価の動きも同じです。一日の上昇、または下落の理由が言葉できちんと説明できる時、その時の相場は理屈にかなっているのでそれほど脅威には感じられません。

本当に気をつけるべきは、言葉できちんと説明できない時。そのような時に何か真実がひそんでいるものです。桜の葉の最初の1枚が落ちる時と同様に、今はまだ正体を現してはいませんが、その先に何か変化が待ち受けている時が多いものです。

言葉では表せない何かをいかに言葉を使って説明するか。そのようなスタンスを目指してゆきたいものだといつも思います。
(スズカズ)