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2022.05.10 櫻井 英明

相場は蚕

「もともと敵というものは来るときに鋭く、帰路につくときに情気が生じます」。
司馬遼太郎氏の「新太閤記」で軍師竹中半兵衛が語る言葉。
相場だって一緒。
株価上昇時の買い方は鋭く反落後の心理は当然ながら弱いもの。
売り方も株価下落時には強いですが下げ止まると、恐れが生じて買戻しや踏み上げに走ります。
やはり相場は心理だと思わざるを得ません。

今年3回あったのFOMC前後の株価を見てみると・・・。
実態以上の利上げ観測という大きなお化けに驚いて事前に急落。
通過してみれば過大な予想は外れ常識的半に落ち着いた枯れ尾花に気が付いての反発。
いい加減にこのFOMCというイベントドリブンと罠というか陥穽というか仕掛けに気が付いても良いでしょうに・・・。
常に市場は事前の課題観測に素直に反応してきたのが歴史。
パブロフの犬だってもう少し利口だと思います。
今回は下落が続いてますが・・・。

今年のFOMC前後の株価。

★1月25ー26日
直前安値   33876ドル(1月25:6日続落)
FOMC当日 34168ドル
その後の高値 35679ドル(2月2日)35800ドル(2月10日)

★3月15ー16日
直前安値   32828ドル(14日)
FOMC当日 34063ドル
その後の高値 34755ドル(3月18日)35372ドル(3月29日)

★5月3ー4日
直前安値   32449ドル(5月2日)
FOMC当日 34061ドル。
その後の安値 32121ドル(5月9日)。

トレンド追随は1周遅れ。
データは嘘をつきませんががアップデート前のデータの解釈はしばしば間違えます。
相場は過去からの連続ですが未来を読まなければ何の役にも立ちません。
解釈も変に聞こえます。。
そして・・・。
恐怖心は人の心に溶けやすいからしばしば行き過ぎるもの。
でも悲観論は賢く聞こえるもの。
楽観論は愚かしく聞こえますが、人のDNAは未来を信じるもの。
徒な恐怖心に扇動されることを戒めたいものです。

そして相場は蚕のようなもの。
敷き詰められた桑という材料をむさぼり食べて成長します。
そして繭になり最後は人の手によって「絹」という美しさを纏います。
だから・・・。
桑を手ベているようなときの相場では邪推をしないこと。
醜悪なモスラのような容姿も最後にはシルクの美しさに結晶することを信じること。
それが相場の約束でしょうか。
言い換えれば・・・。
相場はニュースを食べて成長する存在。
でもニュースは相場で作られるということもあります。

とはいえ・・・。
市場は極端な意見が結構好き。 
「怖いものみたさ」なのかも知れません。
荒唐無稽な見解でも思わず見聞してしまうから不思議です。
常識的な言葉羅列では満足できないという傾向。
特に恐怖感に彩色されたコメントは人々に膾炙します。
異端こそヒーローになる世界。
でも、相場は最終的に儲かるか、儲からないかの世界。
異端ばかりに首肯していると結果的には勝てない傾向。
そして異端は浮沈するもの。

4月から発表され始めた東証プライム指数など。
引け後の1本値しかありません。
日経平均だって最初はそうだったはずです。
1980年代は1日6本値しかありませんでした。
ココで考えておきたいのは指数の週足月足の基準値。
かつては東証プライム指数のように1日1本。
そもそも昔は始値と終値は一緒。
その名残が今でも週初終値基準につながっているのでしょう。
あくまでも週末終値は前週末比プラスマイナスの基準でしかありません。
そして週初の初値は基準にはなりません。
間違えている人は多いようです。

以下は今朝の場況。

「SOX指数は5.13%安」

週明けのNY株式市場で主要3指数は揃って3日続落。
主要3株価指数はいずれも年初来安値を更新。
S&P500が終値で4000ポイントを割れたのは2021年3月以来。
インフレやFRBによる積極的な金融引き締めを警戒した売りが継続。
長期金利が一時3.2%台と2018年11月以来の水準に上昇したのも悪材料。
中国の4月の貿易統計で輸出の伸びが大幅に鈍化したこともアゲインスト。
「最近の株価急落で追い証を迫られた投資家の投げ売りが出た。
売りが売りを呼ぶ展開」との声も聞こえる。
ボーイング、キャタピラー、シェブロン、ビザが下落。
マイクロソフト、セールスフォース、アップルが軟調。
3月の卸売在庫は前月比2.3%増。
市場予想通りの着地。
10年国債利回りは3.033%。
2年国債利回りは2.597%。
ドル円は130円台半ば。
WTI原油6月物は前日比6.68ドル(6.1%)安の103.09ドル。
ビッドコインは14.93%安の3万0679.52ドル。
一時3万0321ドルと、昨年7月21日以来の安値を更新した。
イーサは16.21%安の2266.33ドル。
SKEW指数は126.21→127.05。
恐怖と欲望指数は31→22。

週明けのNYダウは653ドル(4.29%)安の32245ドルと3日続落。
高値32685ドル、安値32121ドル。
サイコロは6勝6敗。
NASDAQは521ポイント(4.29%)安の11623ポイントと3日続落。
高値11900ポイント、安値11574ポイント。
連日の年初来安値更新。
サイコロは5勝7敗。
S&P500は132ポイント(3.20%)安の3991ポイントと3日続落。
高値4081ポイント、安値3975ポイント。
サイコロは6勝6敗。
2021年3月以来の4000ポイント割れ。
ダウ輸送株指数は430ポイント(2.9%)安の14470ポイントと3日続落。
SOX指数は5.13%安の2829ポイントと3日続落。
VIX指数は34.75。
3市場の売買高は152.9億株(前日は134.9億株、直近20日平均123.4億株)。
225先物CME円建ては大証日中比410円安の25980円。
ドル建ては大証日中比385円安の26005円。
ドル円は130.25円。
10年国債利回りは3.033%。
2年国債利回りは2.597%。

「水星は逆行開始」

週明けの日経平均は寄り付き298円安。
終値は684円(▲2.53%)安の26319円と反落。
日足は2日ぶりに陰線。
TOPIXは37ポイント(▲1.96%)安の1878ポイントと反落。
プライム市場指数は18ポイント安966.19。
東証マザーズ指数は3.22%安と5日続落。
プライム市場の売買代金は2兆9546億円(前日3兆4359億円)。
値上がり211銘柄(前日1279銘柄)。
値下がり1598銘柄(前日510銘柄)。
新高値55銘柄(前日104銘柄)。
新安値76銘柄(前日41銘柄)。
日経平均の騰落レシオは80.17(前日98.50)。
NTレシオは14.01倍。
3月22日以来の低水準。
サイコロは6勝6敗で50.00%。
下向きの25日線(27074円)からは▲2.79%(前日▲0.55%)。
8日連続で下回った。
下向きの75日線は26962円。
2日ぶりに下回った。
下向きの200日線(28044円)からは▲6.15%(前日▲3.74%)。
78日連続で下回った。
下向きの5日線は26675円。
4日ぶりに下回った。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲10.4114%(前日▲11.584%)。
買い方▲13.020% (前日▲11.768%)。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方△2.277%(前日▲0.288%)。
買い方▲34.793% (前日▲32.746%)。
空売り比率は49.8%(前42.7%。29日連続で40%超)。
空売り規制なしの比率は8.8%(前日5.3%)。
4月28日時点のQuick調査の信用評価損率は▲12.87%(前週▲12.81%)。
2週ぶりに悪化。
4月28日時点の信用売り残は336億円減の6459億円。
3週ぶりに減少。
同信用買い残は209億円減の3兆760億円。
2週ぶりに減少。
信用倍率は4.76倍(前週4.56倍)。
5週連続で4倍台。
4月28日時点の裁定売り残は246億円増の2849億円。
3週ぶりに増加。
3月4日時点は42億円だった。
裁定買い残は342億円減の7294億円。
5週連続で減少。
2月25日時点は4283億円だった。
日経VIは30.36(前日27.73)。
日経平均採用銘柄の予想PERは12.38倍(前日12.60倍)。
9日連続で12倍台。
前期基準では14.57倍。
EPSは2125円(前日2143円)。
225のPBRは1.18倍。
BPSは22304円(前日22316円)
日経平均の益回りは8.08%。
10年国債利回りは0.245%。
プライム市場の予想PERは13.36倍。
前期基準では16.03倍。
PBRは1.18倍。
プライム市場の単純平均は47円安の2362円。
プライム市場の売買単価は2338円(前日2292円)。
プライム市場の時価総額は682兆円(前日695兆円)。
ドル建て日経平均は200.82(前日205.98)。
年初来安値を更新。
週明けのシカゴ225先物円建て終値は大証日中比410円安の25980円。
高値26780円、安値25925円。
大証先物夜間取引終値は日中比380円安の26010円。
気学では「関門注意日にして、後場仕成りの急変を見る」。
水曜は「変化を起こす重要日。前日来の足取りに注意」。
木曜は「一方に偏して動く日、波動について駆け引きせよ」。
金曜は「人気に逆行して動く日」。
ボリンジャーのマイナス1σが26608円。
マイナス2σが26142円。
マイナス3σが25676円。
一目均衡の雲の上限が26748円。
下限が26707円。
5日ぶりに雲の下。
その雲は先週金曜に白くねじれた。
アノマリー的には「リーマンショック以降は株高の日」。
水星は逆行開始。
4月27日安値が26051円(終値26396円)。
4月12日安値が26304円(終値26334円)。
3月9日安値が24681円(終値24717円)。
TOPIX安値は4月27日1842ポイント。
4月12日1861ポイント。
3月9日1755ポイント。

《今日のポイント5月10日》

(1)週明けのNY株式市場で主要3指数は揃って3日続落。
   主要3株価指数はいずれも年初来安値を更新。
   10年国債利回りは3.033%。
   2年国債利回りは2.597%。
   ドル円は130円台前半。
   SKEW指数は126.21→127.05。
   恐怖と欲望指数は31→22。

(2)ダウ輸送株指数は430ポイント(2.9%)安の14470ポイントと3日続落。
   SOX指数は5.13%安の2829ポイントと3日続落。
   VIX指数は34.75。
   3市場の売買高は152.9億株(前日は134.9億株、直近20日平均123.4億株)。
   225先物CME円建ては大証日中比410円安の25980円。

(3)プライム市場の売買代金は2兆9546億円(前日3兆4359億円)。
   値上がり211銘柄(前日1279銘柄)。
   値下がり1598銘柄(前日510銘柄)。
   新高値55銘柄(前日104銘柄)。
   新安値76銘柄(前日41銘柄)。
   日経平均の騰落レシオは80.17(前日98.50)。
   NTレシオは14.01倍。
   3月22日以来の低水準。
   サイコロは6勝6敗で50.00%。

(4)下向きの25日線(27074円)からは▲2.79%(前日▲0.55%)。
   8日連続で下回った。
   下向きの75日線は26962円。
   2日ぶりに下回った。
   下向きの200日線(28044円)からは▲6.15%(前日▲3.74%)。
   77日連続で下回った。
   下向きの5日線は26675円。
   4日ぶりに下回った。

(5)松井証券信用評価損益率速報で売り方▲10.4114%(前日▲11.584%)。
   買い方▲13.020% (前日▲11.768%)。
   マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方△2.277%(前日▲0.288%)。
   買い方▲34.793% (前日▲32.746%)。

(6)空売り比率は49.8%(前42.7%。29日連続で40%超)。
   空売り規制なしの比率は8.8%(前日5.3%)。
   4月28日時点のQuick調査の信用評価損率は▲12.87%(前週▲12.81%)。
   2週ぶりに悪化。
   4月28日時点の信用売り残は336億円減の6459億円。
   3週ぶりに減少。
   同信用買い残は209億円減の3兆760億円。
   2週ぶりに減少。
   信用倍率は4.76倍(前週4.56倍)。
   5週連続で4倍台。
   4月28日時点の裁定売り残は246億円増の2849億円。
   3週ぶりに増加。
   3月4日時点は42億円だった。
   裁定買い残は342億円減の7294億円。
   5週連続で減少。
   2月25日時点は4283億円だった。
   日経VIは30.36(前日27.73)。

(7)日経平均採用銘柄の予想PERは12.38倍(前日12.60倍)。
   7日連続で12倍台。
   前期基準では14.57倍。
   EPSは2125円(前日2143円)。
   225のPBRは1.18倍。
   BPSは22304円(前日22316円)
   日経平均の益回りは8.08%。
   10年国債利回りは0.245%。

(8)プライム市場の単純平均は47円安の2362円。
   プライム市場の時価総額は682兆円(前日695兆円)。
   ドル建て日経平均は200.82(前日205.98)。
   年初来安値を更新。

(9)ボリンジャーのマイナス1σが26608円。
   マイナス2σが26142円。
   マイナス3σが25676円。
   一目均衡の雲の上限が26748円。
   下限が26707円。
   5日ぶりに雲の下。
   その雲は先週金曜に白くねじれた。
   アノマリー的には「リーマンショック以降は株高の日」。
   水星は逆行開始。
   4月27日安値が26051円(終値26396円)。
   4月12日安値が26304円(終値26334円)。
   3月9日安値が24681円(終値24717円)。
   TOPIX安値は4月27日1842ポイント。
   4月12日1861ポイント。
   3月9日1755ポイント。

今年の曜日別勝敗(5月9日まで)

月曜6勝10敗
火曜10勝7敗
水曜9勝7敗
木曜9勝8敗
金曜7勝9敗
(櫻井)。