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2022.04.14 中嶋 健吉

完全試合

連日流れるウクライナ報道、その悲惨な現状を目の当たりにする度、気持ちが沈む毎日です。 そうした鬱積した気持ちを久し振りに吹き払ってくれたのが、佐々木朗希投手の完全試合報道です。 連続奪三振記録更新、奪三振数タイ記録のおまけまで付いており、歴史に残る快挙との評価に異論を挟む人はいないでしょう。 ロッテフアンでは有りませんが、千葉住民として千葉を本拠とするチームの成果はやはり嬉しいものです。

当日のTV放映では応援するセリーグのチームを見ていました。  他の試合経過をスマホでチェックしていた妻から、佐々木投手が6回途中まで完全試合を続けていると伝えられたものの、殆どの場合8、9回で失敗しているため、最低でもノーヒットノーランになれば、彼の評価があがるのに? といささか懐疑的に答えた覚えがあります。 その為最終結果を知った時は、驚きより、何か素晴らしい奇跡が起きたような、爽やかな嬉しさが込み上がったものです。

佐々木投手は東日本震災で、父、祖父母そして家まで失くしています。 こうした修羅場を子供時代にすでに経験しているからでしょう、その後何度も流れるVTRを見ても最後の打者迄、気負うことなく淡々と投げ続けた姿が印象的でした。 並外れた投球は、その並外れた体の柔軟性が大きく寄与しているとの専門家の意見があります。 入団当初、彼が出演したTV番組を思い出しました。

キャスターからの「体で自信の有る所は?」との質問に即座に柔軟性と答えたことです。 その場で足を180度開脚し、額と胸を前倒しで床に付けた、その何の無理なく流れるような所作はプロのバレリーナを思わせるものでした。 毎日努力して、いまでは無理なく出来るようになったとのことです。 私自身この言葉に触発され、トライを開始、今では180度は無理でも160から170度まで開脚し、無理やりに何とか額、胸を床に付けることが出来るまでになりました。 バレーを続ける孫から褒められたことがプチ自慢です。 今回の快挙は28年前の巨人軍の槙原投手以来の事です。 1985年4月17日その槙原投手から、あの伝説のバース、掛布、岡田の3連続バックスクリーン入りのホームランを打った、あの強い阪神タイガースは何処に行ったのでしょう?