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2022.03.22 櫻井 英明

読解力

予断。
思い込み。
条件反射。
文章というのは読み方によって解釈は千差万別、
同じ文章でも伝わり方は人によってそれぞれ違うもの。
文字はだれでも読めます。
でも正確な読解はなかなかされないことが多いもの。
例えば実況で話したことが書き込みになると一部分だけがクローズアップされることもあります。
メールの意味が全く違った理解で返信されることもあります。
それらの背景がこの「余談と思い込みと条件反射」。
加えれば「錯覚」もあるかも知れません。
国語力は人それぞれ違うもの。
だから読解力も違います。
市場で起こっているのもこんな誤解と錯覚の集積なのでしょう
文字や絵面をおいのではなく意図を推測することが重要ということです。

相場の究極の目的は「儲けること」。
その背後にあるのは射幸心。
これを隠すためかどうかは不明ですが、どうも対極にある海外物や高級そうに見える理論を持ち出してきます。
古のPBR理論、グランビルの法則、ROAで飽き足らずにEBITDAなどすべては舶来でした。
最近流行のESGにしてもSDGsにしてもあるいは企業統治にしても同様。
学者さんだけがい思いをしているだけに過ぎないように映ります、
もともと相場は森羅万象の寄せ集め。
だから、事前に正解のない場所、
時間経過後の未来には解がいくつも登場します。
だから機械的に問題を解くことしかできない人たちにとっては「舶来の材料」が何かの拠り所。
「低PBR銘柄は本当に割安なのか」という質問には驚かれてしまうようなことも生じてきます。
活字になっていれば安心。
曖昧模糊とした漠然性や見えないものは警戒する人ばかり。
だから相場はますますわからなくなるのかも知れません。
「儲ける」ことが第一義だということを隠さなければ高等理論は要りません。
そして余計な人生計画をたてる必要もないでしょう。
分散投資なんてさらに要りません。
穢れや汚れが淡雪で包んでみても、溶けてしまえば元の木阿弥。
単純に考えることが肝要です。
ウクライナや中国、米国など不透明な材料をアレコレするよりも、明確な事実。
「売りたい人が減って買いたい人が増えたから株価は戻している」。
明確な事実は「9月14日高値の半年信用期日3月14日を通過した」。
相場は機械の産物ではなく「人間の営み」に他なりません。

「阿波踊り」よりも「炭坑節」。
盆踊りのことではありません。
相場でも「IPO」でなく「PO」銘柄投資が有効だということ。
「IPO」は「Initial Public Offering(新規公開)」。
いつも人が群がり踊っているから「阿波踊り」投資。
「PO]とは「Public Offering(公開の売り物)」で「公募・売出」銘柄。
既上場企業が新たに発行する株式(公募株式)や既に発行された株式(売出株式)を投資家に取得してもらうこと。
「1株当たり利益の希薄化」が嫌気され市場からは疎んじられる。
でも・・・。
本当に「公募・売り出し」は悪なのでしょうか。
確かに目的が「買い入れ金返済」や「赤字の補填」だったら明るくはありません。
でも、それが成長への一里塚である以上、未来への布石そのもの。
起業は永遠に成長するもの。
当然資金需要は常に存在します。
だからこそ上場しています。
もしも増資がなかったらその企業の成長は止まったと考えても不自然ではありません。
なのに忌み嫌われるのは目先の株価下落を我慢できないだけ。
事実、公募や売り出しで下落した株は元に戻ってさらに上昇しているケースも散見されます。
だったら、増資発表や払い込みで売られた局面で場で拾ったって悪くはありません。
煙突から煙が出ていて煙たいお月さまだっていずれは中天に昇るもの。
だから「炭坑節」。
頭でっかちで刹那的な投資法でなく、常識はずれの投資法があったっていいでしょう。

「今日の株はなぜ高い?」。
「買いたい人が多いから」。
「今日の株はなぜ安い?」。
「売りたい人が多いから」。
この問答は単純軽薄すぎてよくバカにされます。
しかし事の本質は突いています。
ではなぜ買いたい人が多いのか、となって初めて材料が登場します。
当たり前すぎる問答なので省略されますが、実は大切な問答です。
ひょっとすると財務上や経理上のために泣く泣く売っている場合。
これもまた市場の論理に他なりません。
それでも市場関係者はウクライナとか金利上昇とかさまざまな下げの理由を見つけようとします。
しかし実態は益出しの売りに押された、だとしたら実に滑稽極まりない姿に映ります。

相場で重要なのはブレないこと。
これは投資家さんも市場関係者も一緒。
都合の良いデータを持ってきて下落で弱気、上昇で強気の論陣。
そんなコメントに辟易しながらも、自分の相場観も似たようなもの。
下げが続くと気が滅入り上げが続くと躁状態。
傍から見れば滑稽で悲惨だが自らはなかなか気が付きません。
たぶん・・・。
下落の時は逆に反発要因を探し、上昇の時は下落要因を探すことが大切かも知れません。
下落の時の反発要因は必死になって探します。
ただ上昇の時の下落要因はできれば見えないフリ。
この心理の強弱が実は相場の基本要素。
傷口に塩を塗るように下落の時の下落要因を挙げて相場を解釈するコメント。
感染症学者さんのように滅多に脚光を浴びなかったから余計に露出したがる傾向に映ります。
でも偏向した相場姿勢は矯正の必要があるように思えてきます。
そもそも・・・。
「株価が上がる訳がない」なんて言っている専門家は、いつかは「相場は上がるしかない」なんて言い始めることでしょう。
市場追随型の相場解釈には飽きました。
そして投資家さん側も市場関係者が適当に登場させるデータをやみくもに信じてはいけません。
原典にあたることが大切です。
数字を自分で眺めると、虚飾や脚色、あるいは辻褄が合わないことが浮かび上がってくるかも知れません。
結構面白い作業になる筈です。
まさに「他力」ではなく「自立」です。

以下は今朝の場況。

「反落」

週明けのNY株式市場で主要3指数は反落。
FRBパウエル議長は全米企業エコノミスト協会(NABE)で講演。
「物価安定を回復するために必要な政策を採る。
一般的な中立金利を上回る利上げが必要と判断した場合にはそうするだろう」発言。
今後のFOMCで通常の倍の0.5%の利上げに踏み切る可能性を示唆した。
これを受け5月のFOMCで0.50%の利上げ確率は52%→63%に上昇。
金利先物市場が織り込む、年間の合計利上げ幅は1.84%。
債券利回りは上昇。
10年債利回りは一時2.3%を上回った。
2019年5月以のこと。
2年債と10年債の利回り差は一段と縮小。
10年国債利回りは2.296%。
2年国債利回りは2.117%。
ドル円は1ドル=119円台半ば。
一時は119.46円と2016年2月以来の水準まで上昇した。
WTI原油4月物は7.42ドル(7.09%)高の1バレル=112.12ドル。
EUもロシア産原油輸入の禁止措置を検討するとの観測を受けて3日続伸。
ビットコインは1.84%安の4万0973.32ドル。
イーサは1.33%安の2908.60ドル。
SKEW指数は136.64→135.73。
恐怖と欲望指数は37→38。

週明けのNYダウは201ドル(0.58%)安の34552ドルと6日ぶりに反落。
高値34808ドル、安値34341ドル。
NASDAQは58ポイント(0.42%)安の13834ポイントと5日ぶりに反落。
高値13945ポイント、安値13682ポイント。
S&P500は2ポイント(0.07%)安の4460ポイントと5日ぶりに反落。
高値4481ポイント、安値4424ポイント。
ダウ輸送株指数は126ポイント(0.76%)安の16371ポイントと続落。
SOX指数は0.36%安の3420ポイント。
VIX指数は23.73。
3市場の売買高は128.2億株(前日は184.7億株、直近20日平均146.5億株)。
225先物CME円建ては大証日中比330円高の27060円。
ドル建ては大証日中比380円高の27110円。
ドル円は119.47円。
10年国債利回りは2.296%。
2年国債利回りは2.117%。

「クワドラブルウィッチング通過」

週末のNY株式市場で主要3指数は続伸。
米中首脳会談は特に大きなサプライズもなく終了。
最近低迷していたハイテク株が大幅に上昇。
「クワドラブルウィッチング」で売買高は増加。
昨年6月以降、過去7回連続して株価が急落していたが今回指数は大幅高。
アノマリーや記録は不思議と数え始めると途絶える。
モデルナが6.3%高。
ボーイングが1.4%高。
2月の米中古住宅販売戸数は年率換算で前月比7.2%減の602万戸。
前月の大幅な増加から反転した。
減少率は2021年2月以降で最大。
2月の住宅ローン金利は急上昇。
30年固定金利は3年ぶりの高水準に迫った。
先週は平均で4.16%と2019年5月以来初めて4.0%を上回った。
10年国債利回りは2.146%。
2年国債利回りは1.942%。
ドル円は0.4%上昇し6年ぶりの高値水準。
ドル円は1ドル=119円台前半。
WTI原油4月物は1.72ドル(1.7%)高の104.70ドル。
前日は8%高だった。
今週は約4%下落。
週間の値幅は16ドル。
ビットコインは約2%、イーサは約5%上昇
SKEW指数は132.00→134.93→136.64。
恐怖と欲望指数は26→38。

週末のNYダウは274ドル(0.80%)高の34754ドルと5日続伸。
高値34755ドル、安値34279ドル。
NASDAQは279ポイント(2.05%)高の13893ポイントと4日続伸。
高値13899ポイント、安値13528ポイント。
S&P500は51ポイント(1.17%)高の4463ポイントと4日続伸。
高値4465ポイント、安値4390ポイント。
ダウ輸送株指数は85ポイント(0.52%)安の16497ポイントと4日ぶりに反落。
SOX指数は2.01%高の3432ポイント。
VIX指数は23.87。
3市場の売買高は184.7億株(前日は158.2億株、直近20日平均145.6億株)。
225先物CME円建ては大証日中比340円高の27040円。
ドル建ては大証日中比355円高の27085円。
ドル円は119.17円。
10年国債利回りは2.146%。
2年国債利回りは1.942%。

週間ベースでNYダウは5.5%高、6週ぶり反発、
NASDAQは8.2%高、3週ぶり反発。
S&P500は6.2%高、3週ぶり反発。

「時価総額700兆円、PER13倍台復活」

週末の日経平均は寄り付き3円安。
終値は174円(△0.65%)高の26827円と5日続伸。
5日続伸は昨年9月8日までの8日続伸以来。
SQ値25457円に対しては3勝3敗。
日足は4日連続で陽線。
週間では1664円上昇。
週足は5週ぶりに陽線。
TOPIXは0.54%高の1909ポイントと5日続伸。
昨年3月月中平均1945ポイントが見えてきた。
東証マザーズ指数は3.63%高と3日続伸。
日経ジャスダック平均は0.62%高と5日続伸。
東証1部の売買代金は4兆1427億円(前日3兆5544億円)。
大引けのFTSE日本株パッシブ売買インパクトがあり今年最大。
昨年11月30日以来およそ3カ月半ぶりの高水準。
値上がり1268銘柄(前日1872銘柄)。
値下がり826銘柄(前日250銘柄)。
新高値22銘柄(前日28銘柄)。
新安値4銘柄(前日3銘柄)。
騰落レシオは94.18(前日96.26)。
NTレシオは14.05倍(前日14.04倍)。
2日連続で14倍台。
サイコロは7勝5敗で58.33%。
下向きの25日線(26282円)からは△2.07%(前日△1.29%)。
2日連続で上回りアッサリと押し戻されなかった
下向きの75日線は27494円。
24日連続で下回った。
下向きの200日線(28293円)からは▲5.18%(前日▲5.83%)。
45日連続で下回った。
上向きの5日線は25973円。
5日連続で上回った。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲14.387%(前日▲13.887%)。
買い方▲10.938% (前日▲11.918%)。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲8.192%(前日▲5.123%)。
買い方▲29.680% (前日▲31.179)。
空売り比率は42.1%(前日41.6%。43日連続で40%超)。
空売り規制なしの比率は6.5%(前日9.1%)。
日経VIは25.29(前日28.48)。
日経平均採用銘柄の予想PERは13.01倍(前日12.94倍)。
7日ぶりに13倍台回復。
前期基準では16.81倍。
EPSは2052円(前日2059円)。
225のPBRは1.20倍。
BPSは22356円(前日22397円)
日経平均の益回りは7.69%。
10年国債利回りは0.205%。
東証1部全銘柄だと予想PERは14.14倍。
前期基準では18.58倍。
PBRは1.21倍。
東証1部単純平均株価は12円高の2249円。
東証1部売買単価は2291円(前日2411円)。
東証1部時価総額は701兆円(前日698兆円)。
ドル建て日経平均は225.86(前日224.39)。
週明けのシカゴ225先物6月限円建ては大証日中比330円高の27060円。
高値27140円、安値26920円。
週末のシカゴ225先物6月限円建ては大証日中比310円高の27040円。
高値27075円、安値26340円。
大証先物夜間取引終値は日中比30円高の27100円(18日)。
3月権利配当分約237円程度が逆ザヤ。
気学では「戻り売り方針の日。逆に高いと翌日安し」。
水曜は「初め高いと後安し」。
木曜は「前場高いと後場戻す。突っ込み買い良し」。
金曜は「高日柄なれど飛付き買い警戒し急伸利入れのこと」。
ボリンジャーのプラス1σは27108円。
プラス2σが27933円。
マイナス1σが25457円。
アノマリー的には「リーマンショック以降は株高の日」。、

《今日のポイント3月22日》

(1)週明けのNY株式市場で主要3指数は反落。
   10年国債利回りは2.296%。
   2年国債利回りは2.117%。
   ドル円は1ドル=119円台半ば。
   SKEW指数は136.64→135.73。
   恐怖と欲望指数は37→38。

(2)ダウ輸送株指数は126ポイント(0.76%)安の16371ポイントと続落。
   SOX指数は0.36%安の3420ポイント。
   VIX指数は23.73。
   3市場の売買高は128.2億株(前日は184.7億株、直近20日平均146.5億株)。
   225先物CME円建ては大証日中比330円高の27060円。

(3)東証1部の売買代金は4兆1427億円(前日3兆5544億円)。
   大引けのFTSE日本株パッシブ売買インパクトがあり今年最大。
   新高値22銘柄(前日28銘柄)。
   新安値4銘柄(前日3銘柄)。
   騰落レシオは94.18(前日96.26)。
   NTレシオは14.05倍(前日14.04倍)。
   2日連続で14倍台。
   サイコロは7勝5敗で58.33%。

(4)下向きの25日線(26282円)からは△2.07%(前日△1.29%)。
   2日連続で上回りアッサリと押し戻されなかった
   下向きの75日線は27494円。
   24日連続で下回った。
   下向きの200日線(28293円)からは▲5.18%(前日▲5.83%)。
   45日連続で下回った。
   上向きの5日線は25973円。
   5日連続で上回った。

(5)松井証券信用評価損益率速報で売り方▲14.387%(前日▲13.887%)。
   買い方▲10.938% (前日▲11.918%)。
   マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲8.192%(前日▲5.123%)。
   買い方▲29.680% (前日▲31.179)。

(6)空売り比率は42.1%(前日41.6%。43日連続で40%超)。
   空売り規制なしの比率は6.5%(前日9.1%)。
   日経VIは25.29(前日28.48)。

(7)日経平均採用銘柄の予想PERは13.01倍(前日12.94倍)。
   7日ぶりに13倍台回復。
   EPSは2052円(前日2059円)。
   225のPBRは1.20倍。
   BPSは22356円(前日22397円)
   日経平均の益回りは7.69%。
   10年国債利回りは0.205%。

(8)東証1部単純平均株価は12円高の2249円。
   東証1部時価総額は701兆円(前日698兆円)。
   ドル建て日経平均は225.86(前日224.39)。

(9)ボリンジャーのプラス1σは27108円。
   プラス2σが27933円。
   マイナス1σが25457円。
   アノマリー的には「リーマンショック以降は株高の日」。

今年の曜日別勝敗(3月18日まで)

月曜5勝4敗
火曜5勝6敗
水曜6勝4敗
木曜5勝6敗
金曜5勝6敗

(櫻井)。