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2023.02.14 櫻井 英明

大局・俯瞰と局所・細部

土曜の日経朝刊では「国際受け渡し不成立急増」の見出し。
1月のフエイル(受け渡し不能)金額は5兆849億円で件数は1247件。
件数はリーマンショックの08年9月以来の水準と。
背景は日銀の国債買い。
1月は23兆円の買い越しとなりました。
一部の国債は発行量に対する日銀の保有割合が100%超という不思議な事例もあるそうです。
表現的には日銀による国債買占め」。
一部銘柄では市場での流通が極端に減少。
「空売りした投資家が売った相手に渡す決済日までに国債を調達できない事例が増加」。
取引翌営業日とされる受け渡し日までに国債を確保できないと相手方に罰金を払うシステムもあります。
また日銀が金融機関に国債を貸し出す制度の利用は1月に121兆円。
12月の2倍に増加したとの話。
本来金融機関に貸し出した国債は空売りに使ってはいけないと言われます。
しかしこの制度がなければ確かに国債の流通は滞ります。
貸し出した国債が空売りに使われるのかどうかは微妙なところ。
それにしても国債を買占め、国債を貸し出し、国債が売られるものの金利上昇を懸念してまた国債を買う姿勢。
この繰り返しは健全とは言えません。
もっとも国の借金である国債の大半を中央銀行が保有する構図。
これも明らかに健全ではないと思われます。

大局・俯瞰と局所・細部。
世界経済という大局にこだわっているようで実際は局部の経済指標にこだわる市場。
俯瞰が少ないから大きな流れにはなかなか注目しません。
機能や今日、せいぜい明日か来週の動向にしか焦点がありません。
しかも次々とくるスケジュールをこなすだけでその意味や未来像をあまり考えない市場。
だから予測がしにくくなるし、予測すらままなりません。
「見極めたい」とか「注意しましょう」などでお茶を濁すコメントになりがち。
且つ細部にこだわるのは得意なので決算発表にしても微細にこだわり未来像の影が薄くなります。
市場予想に届かなかったっり、市場予想を上回ったしするのは企業の責任なのかどうか。
本当は市場関係者の予想が間違えたというのが正しいのにそれは指摘されません。
しかも3年後の企業動向なんて気にもされません。
それでいいのでしょうか。
もっとも昔からそういう傾向はありました。
戦略でなく戦術で戦うと勝てないような気がします。

米ステートファーム・スタジアム(米国アリゾナ州グレンデール)で行われたNFLの第57回スーパーボウル。
カンザスシティ・チーフス(AFC王者)がフィラデルフィア・イーグルス(NFC王者)を38-35で下して優勝。
3年ぶり3度目のNFL王座に輝きました。
チーフスは過去4年間のスーパーボウルで3度の出場で2勝1敗。
「新たなダイナスティ(王朝)の幕開けを予感させるものとなった」との見方。
ただ残念ながら・・・。
AFC王者の勝利では株高アノマリーは成立しません。
逆に3年前の2020年の強烈な反発に期待でしょうか。

以下は今朝の場況。

「薄商いの月曜高」

週明けのNY株式市場で主要3指数は揃て1%超の上昇。
長期金利の上昇一服が相対的な割高感が薄れた高PER(株価収益率)のハイテク株の買いを誘ったとの解釈。
マイクロソフトは3%高。
セールスフォース、アップルが1%超上昇。
ナイキやホーム・デポなど消費関連株も堅調。
NASDAQ総合株価指数は4日ぶりに反発。
メタが3%高。
ネットフリックスが高かった。
ニューヨーク連銀1月の消費者調査で1年先の期待インフレ率が4.95%(前月は4.99%)に小幅低下。
ただ、CPIが上振れすればFRBは積極的な金融引き締め方針を継続するとの警戒感が強い。
1月のCPI市場予想で総合インフレ率は前月比0.5%、コアインフレ率は同0.4%上昇。
前年同月比では6.2%上昇と伸び率は昨年12月(6.5%)から縮小するとみられている。
10年国債利回りは3.703%。
一時1月6日以来の高水準となる3.755%まで上昇した。
ニューヨーク連銀の最新調査で3年後のインフレ期待が2年3カ月ぶりの低水準だったことから買い戻しが優勢となった。
2年国債利回りは4.521%。
一時昨年11月末以来の高水準となる4.537%まで上昇した。
不安定な取引の中、ドルは下落。
先週上昇を続けていたためCPI発表を控えて利益確定売りが出たとの解釈。
「リスクオントレードが円の重し。
一方、日銀次期総裁が必ずしもマイナス金利政策からの迅速な軌道修正を示唆しない可能性がある」との見方。
ドル円は132円台前半。
一時132.91円まで上昇。
1月6日以来6週間ぶりの高値を付けた。
WTI原油先物3月限は前日比0.42ドル(0.52 %)高の1バレル=80.14ドル。
SKEW指数は120.58→120.88→122.48。
恐怖と欲望指数は69→71。

週明けのNYダウは376(1.11%)高の34245ドルと続伸。
高値34249ドル、安値33887ドル。
サイコロは6勝6敗。
騰落レシオは126.10%(前日127.53%)
NASDAQは173ポイント(1.48%)高の11891ポイントと4日ぶりに反発。
高値11910ポイント、安値11719ポイント。
サイコロは6勝6敗。
騰落レシオは118.69%(前日120.56)。
S&P500は46ポイント(1.14%)高の4137゚イントと続伸。
高値4138ポイント、安値4092ポイント。
サイコロは7勝5敗。
騰落レシオは127.69%(前日128.86)。
ダウ輸送株指数は140ポイント(0.93%)高の15183ポイントと4日ぶりに反発。
SOX指数は46ポイント(1.53%)高の3057ポイントと反発。
VIX指数は20.34。
3市場合算出来高は95億株(前日104.2億株、直近20日平均は119億株)。
シカゴ225先物円建ては大証日中260円高の2770円。
ドル建ては大証日中比275円高の27715円。
ドル円は132.40円。
10年国債利回りは3.703%。
2年国債利回りは4.521%。

「バレンタインデーは上げの特異日」

週明けの日経平均は寄り付き120円安。
一時400円以上下落。
終値は243円(▲0.88%)安の27427円と反落。
日足は2日連続で陰線。
SQ値27779円に対して2敗。
27609円と27570円にマド。
TOPIXは9.29ポイント(▲0.47%)安の1977ポイントと7日ぶりに反落。
前引けは0.52%安だったので日銀はETFを購入せず。
買い入れナシは12月2日以来。
その前は6月18日だった。
プライム市場指数は4.86ポイント安の1017.66と7日ぶりに反落。
15日連続で1000ポイント台。
東証マザーズ指数は16.47ポイント(▲2.11%)安の764.32と続落。
プライム市場の売買代金は2兆6671億円(前日は3兆4510億円)。
値上がり583銘柄(前日808銘柄)。
値下がり1181銘柄(前日946銘柄)。
新高値60銘柄(前日82銘柄)。
新安値17銘柄(前日8銘柄)。
プライム市場の騰落レシオは124.40(前日130.03)。
NTレシオは13.87倍(前日13.93倍)。
37日連続で13倍台。
サイコロは7勝5敗で58.33%。
上向きの25日線(27037円)からは△1.44%(前日△2.56%)。
17日連続で上回った。
上向きの75日線は27292円。
15日連続で上回った。
上向きの200日線(27248円)からは△0.66%(前日△1.56%)。
15日連続で上回った。
上向きの5日線は27594円。
8日ぶりに下回った。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲10.374%(前日▲10.593%)
買い方▲7.743%(前日▲7.456%)。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲4.749%(前日▲8.339%)。
買い方▲23.103% (前日▲22.245%)。
空売り比率は43.7%(前日46.4%。39日連続で40%超)。
空売り規制なしの比率は8.6%(前日11.5%)。
2日ぶりに10%割れ。
10%超6日連続(12月19日ー12月26日)。
5日連続(12月28日ー1月5日)。
日経VIは16.51(前日16.22)。
日経平均採用銘柄の予想PERは13.04倍(前日13.02倍)。
2日連続で13倍台。
13倍台は昨年11月25日以来。
前期基準では13.51倍。
EPSは2103円(前日2125円)。
11月15日の過去最高準は2238円。
225のPBRは1.17倍(前日1.17倍)。
BPSは23442円(前日23650円)。
10年国債利回りは0.500%(前日0.500%)。
日経平均の予想益回りは7.67%。
予想配当り利回りは2.30%。
プライム市場の予想PERは13.86倍。
前期基準では14.23倍。
PBRは1.17倍。
プライム市場の予想益回りは7.21%。
配当り利回り加重平均は2.53%。
プライム市場の単純平均は17円安の2456円。
プライム市場の売買単価は2300円(前日2471円)。
プライム市場の時価総額は713兆円(前日716兆円)。
ドル建て日経平均は207.48(前日210.38)と反落。
25日連続で200ドル台。
週明けのシカゴ225先物円建ては大証日中比260円高の27700円。
高値27720円、安値27240円。
大証先物夜間取引終値は日中比260円高の27700円。
気学では火曜は「逆行性強気日」。
水曜は「高きは見送り。押し目押し目と買い仕込め」。
木曜は「気味が悪くても売らず悪目買いの日」。
金曜は「安値を付けて目先底をつくる日」。
ボリンジャーのプラス1σが27617円。
プラス2σが28197円。
マイナス1σが26457円。
2月14日バレンタインデーは「上げの特異日」。
アノマリー的には「変化日」。

《今日のポイント2月14日》

(1)週明けのNY株式市場で主要3指数は揃て1%超の上昇。
   10年国債利回りは3.703%。
   2年国債利回りは4.521%。
   ドル円は132円台前半。
   SKEW指数は120.58→120.88→122.48。
   恐怖と欲望指数は69→71。

(2)ダウ輸送株指数は140ポイント(0.93%)高の15183ポイントと4日ぶりに反発。
   SOX指数は46ポイント(1.53%)高の3057ポイントと反発。
   VIX指数は20.34。
   3市場合算出来高は95億株(前日104.2億株、直近20日平均は119億株)。
   シカゴ225先物円建ては大証日中260円高の2770円。

(3)プライム市場の売買代金は2兆6671億円(前日は3兆4510億円)。
   値上がり583銘柄(前日808銘柄)。
   値下がり1181銘柄(前日946銘柄)。
   新高値60銘柄(前日82銘柄)。
   新安値17銘柄(前日8銘柄)。
   プライム市場の騰落レシオは124.40(前日130.03)。
   NTレシオは13.87倍(前日13.93倍)。
   37日連続で13倍台。
   サイコロは7勝5敗で58.33%。

(4)上向きの25日線(27037円)からは△1.44%(前日△2.56%)。
   17日連続で上回った。
   上向きの75日線は27292円。
   15日連続で上回った。
   上向きの200日線(27248円)からは△0.66%(前日△1.56%)。
   15日連続で上回った。
   上向きの5日線は27594円。
   8日ぶりに下回った。

(5)松井証券信用評価損益率速報で売り方▲10.374%(前日▲10.593%)
   買い方▲7.743%(前日▲7.456%)。
   マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲4.749%(前日▲8.339%)。
   買い方▲23.103% (前日▲22.245%)。

(6)空売り比率は43.7%(前日46.4%。39日連続で40%超)。
   空売り規制なしの比率は8.6%(前日11.5%)。
   2日ぶりに10%割れ。
   10%超6日連続(12月19日ー12月26日)。
   5日連続(12月28日ー1月5日)。
   日経VIは16.51(前日16.22)。

(7)日経平均採用銘柄の予想PERは13.04倍(前日13.02倍)。
   2日連続で13倍台。
   13倍台は昨年11月25日以来。
   前期基準では13.51倍。
   EPSは2103円(前日2125円)。
   11月15日の過去最高準は2238円。
   225のPBRは1.17倍(前日1.17倍)。
   BPSは23442円(前日23650円)。
   10年国債利回りは0.500%(前日0.500%)。

(8)プライム市場の単純平均は17円安の2456円。
   プライム市場の時価総額は713兆円(前日716兆円)。
   ドル建て日経平均は207.48(前日210.38)と反落。
   25日連続で200ドル台。

(9)ボリンジャーのプラス1σが27617円。
   プラス2σが28197円。
   マイナス1σが26457円。
   2月14日バレンタインデーは「上げの特異日」。 
   アノマリー的には「変化日」。

今年の曜日別勝敗(2月13日まで)

月曜3勝2敗
火曜3勝2敗
水曜4勝2敗
木曜3勝3敗
金曜5勝1敗
(櫻井)。