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2022.09.08 中嶋 健吉

銚子

久々に訪れた銚子に関する雑感です。

銚子では11年連続水揚げ量で日本一を誇る銚子港が有名ですが、知る人ぞ知る避寒避暑地でもあります。 実はこの二つには共通の背景が有るのです。

太平洋に面した銚子沖では、南から北に流れる温かい黒潮が、北から南に流れる冷たい親潮と衝突します。 ぶつかり合った黒潮は太平洋方面に流れを変えるのですが、この流れに乗ってしまうと太平洋の大海原に流されることになります。 幕末の通詞で名を成したジョン万次郎がこの流れに乗ってしまい、太平洋上でアメリカの捕鯨船に拾われたのは知られた話です。

最近では1984年に銚子高校の生徒が海流調査の為,黒潮に乗せたガラス瓶が2021年6月にハワイの海岸で拾われた話があります。 37年間かけて横断したのか、又は太平洋を何周かしたのか考えるだけで楽しくなります。

寒流と暖流がぶつかるので気温が適度に調整され、夏は涼しく冬温かい状況が生まれます。 又漁獲量の多いのもこの二つの海流が魚を運んでくるからでしょう。 突端の犬吠埼灯台から見る太平洋の広さに圧倒されます。 かってロンドン滞在時に仕事で南アのケープタウンアを訪問、休日にどうしても行きたかった喜望峰迄足を延ばしました。 喜望峰は必ずしも最南端では無いのですが、それでも沖合ではインド洋と大西洋がぶつかり合い、それぞれ海の色の違いが分かる壮大な景色にを見ることが出来ました。 銚子沖にはそうした雄大なものを感じるのです 8月のある猛暑の日思い立って涼を求めて銚子に向かいました。 期待に違わず凌ぎやすい気候が迎えてくれ、太平洋を堪能した後お気に入りの屛風ヶ浦に向かいます。 我が家では銚子側から入るのではなく、人出の少ない旭市の飯岡漁港側から遊歩道に入るのですが、今回は落石の為短い距離のみの散歩になりました。 それでも遊歩道に打ち付ける荒々しい太平洋の波を感じることは出来たのは幸いでした。 銚子沖には巨大な風力発電風車の設置が計画されており風と波が売りになりそうです。 個人的にもおすすめの場所の一つです。