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2025.01.28 櫻井 英明

欲望のベクトル

トランプ大統領のAIインフラ投資で沸いた東京市場。
しかし「親友」イーロン・マスク氏は「スターゲート計画」を批判しました。
マスク氏はX(旧ツイッター)に「実際のところ彼らには資金がない」と投稿。
「ソフトバンクは100億ドル(約1兆5000億円)を大きく下回る額しか確保していない」と書き込みました。
「トランプ氏の最側近が政権の主要プロジェクトを批判した」という点で注目という見方もあります。
確かにスターゲートに関わる企業はどのように資金を提供するかを公にしていません。
ホワイトハウス報道官のキャロライン・レビット氏の言葉。
「米国民はトランプ大統領とCEOたちの言葉を信じるべきだ」。
「何だかなあ。銭ゲバ猛獣たちの縄張り争い」という感があります。
ポスト争いに関するサラリーマン社会とほとんど変わらない印象。
サルの行動を研究することの重要性がわかるような気がします。
世界を左右するような、あるいは市場に大きなインパクトを与える大国の動向も所詮は人間の縄張り争いの産物でしかないのでしょうか。
本能の対象が領地だとかさらにはお金というものに化けてしまったから見えにくいのかもしれません。

映像や活字は他人の解釈で加工された二次情報。
これをもとに観測情報があふれていますから市場動向が見えにくくなります。
大切なのは加工情報でなく原典で考えること。
考え考え抜いて結論を出すこと。
そして発生している現象を「一言で表現してみること」。
単発でなく複雑に絡み合った現象でも、所詮、機械でなく人間の行為。
解きほぐしてみれば登場人物の思惑を読み解くことが大切。
そうすると、実態が見えてくるでしょう。

値上げをしても売れ行きはさほど変わりません。
長年のリストラで業績は悪くありません。
蓄積があるから増配への期待へも応えられる状態。
これがたぶん現実です。
でも慣れ親しんだ先行きへの不安ばかりが先行し株価はいまいち上がらない状態。
それが現状でしょう。
一方で業績が良いのなら仕入れ価格を下げて欲しいという要望も企業には寄せられます。
たぶんこれが一番困る現象。
金融機関なら「金利を何とか」となるようです。
むしろ、このモードが大敵。
断固とした強い姿勢が求められます。
業務展開と株式市場要求という二律背反のハンドリングは難しいもの。

たぶん難しく複雑なことは考えなくてよいのでしょう。
市場は意味のない世界漫談や政策講談が好きな場所。
そんなことよりストイックに市場を考えるならば「欲望のベクトル」を読むことが役に立ちます。
市場を左右するような大きな資産家は、株価の上昇だけを望んでいることは滅多にありません。
攻めるだけの投資はプチブル的思考ですから、がむしゃらに株価の上昇を期待します。
しかし大資産家は攻める必要はありません。
むしろ第一義は「資産を守る」ということ。
守るためには売りだって選択肢の一つ。
この構図と仕組みがわからないと、時間の消費には役立つ世界経済の動向なんてものに振り回されてしまいます。
「欲望のベクトル」を熟知すること。
そしてその心理を読むこと。
株式投資にはこの展開が必要です。
これに気が付くまで40数年かかりました。

以下は今朝の場況。

「S&P500が約1.5%下落して値上がり銘柄数が300超えたのは1957年以来初」。

週明けのNY株式市場で主要3指数はマチマチの展開。
中国の人工知能(AI)開発企業ディープシークが開発した高性能AIの台頭を警戒。
大手ハイテク企業の株価が軒並み大幅安となった。
S&P500株価指数はウエート上位銘柄の下げを受け1.45%安と大幅続落。
一方、東京市場同様、大幅下落は一部銘柄。
S&P500構成銘柄の値上がり数は300超。
S&P500が約1.5%下落する中、値上がり数が300超えた。
これはS&P500の構成銘柄が500となった1957年以降初めて。
ナスダック総合も急落。
ディープシークのAIアプリはアップルのアプリストアからのダウンロード数でチャットGPTを抜いた。
エヌビディアが17%急落・
フィラデルフィア半導体指数(SOX)は9.15%下落。
2020年3月以来の大幅な下落率。
マイクロソフトが2.1%、アルファベットが4.2%下落。
デル・テクノロジーズ、デジタル・リアルティはともに約8.7%の大幅安。
12月の新築一戸建て住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で前月比3.6%増の69.8万戸。
市場予想は67.5万戸だった。
24年の新築住宅販売戸数の推計は68.3万戸。
23年比2.5%増となった。
12月の新築住宅の在庫は49.4万戸。
11月の48.8万戸から増加。
07年12月以来の高水準。
建設中の住宅在庫は約26.8万戸。
11月からわずかに減少。
一方、完成したのは11.8万戸と09年8月以来の高水準。
株価急落を受け、国債利回りは数週間ぶりの水準に低下。
今回のFOMCで金利据え置きを決定するとの見方が大勢。
10年国債利回りは4.534%。
5年債利回りは4.335%
2年国債利回りは4.199%。
ドル円は154円台半ば。
一時、昨年12月半ば以来の高値となる153.71円を付けた。
WTI原油先物3月限は1.49ドル(2.0%)安の73.17ドル。
ビットコインは4.38%安の10万0497.28ドル。
SKEW指数は179.32→173.16→168.55。
恐怖と欲望指数は48→39
10月18日の75がピーク(2023年10月5日が20)。

週明けのNYダウは289ドル(0.65%)高の44713ドルと反発。
高値44727ドル、安値44026ドル。
サイコロは9勝3敗。
騰落レシオは130.13(前日115.62)。
NASDAQは612ポイント(3.07%)安の19341ポイントと続落。
高値19514ポイント、安値19204ポイント。
サイコロは5勝7敗。
騰落レシオは104.83(前日100.28)。
S&P500は88ポイント(1.46%)安の6012ポイントと続落。
高値6017ポイント、安値5962ポイント。
サイコロは7勝5敗。
騰落レシオは137.25(前日123.23)。
週明けのダウ輸送株指数は242ポイント(1.46%)高の16848ポイントと3日ぶりに反発。
SOX指数は488ポイント(9.15%)安の4853ポイントと続落。
VIX指数は17.90(前日14.85)。
NYSEの売買高は12.14億株(前日9.89億株)。
週明けのシカゴ225先物円建ては大証日中比420円安の39060円。
ドル建ては大証日中比355円安の39125円。
ドル円は154.49円。
10年国債利回りは4.534%。
2年国債利回りは4.199%。

「日経平均は安いが指標はチグハグ」

週末の日経平均は寄り付き196円高。
終値は366円(▲0.92%)安の39565円と2日続落。
高値40255円。
安値39520円。
日足は2日連続で陰線。
22日は39238円→39332円にマド。
日経平均は4日連続で一目均衡の雲の上。
上限は39231円。
下限は38954円。
アドバンテスト、SBG、東エレの3銘柄で合計540円ほどの下落寄与。
TOPIXは7.07ポイント(△0.26%)高の2758ポイントと反発。
25日線(2732ポイント)を4日連続で上回った。
75日線(2713ポイント)を6日連続で上回った。
200日線(2713ポイント)を5日連続で上回った。
2日連続で日足陰線。
TOPIXコア30指数は続落。
プライム市場指数は3.61ポイント(△0.25%)高の1419.51ポイントと反発。
東証グロース250指数は1.82ポイント(▲0.28%)安の638.90と反落。
25日移動平均線からの乖離は△0.68%(前日△0.97%)。
プライム市場の売買代金は4兆4651億円(前日4兆5001億円)。
売買高は17.91億株(前日18.66億株)。
値上がり1280銘柄(前日1044銘柄)。
値下がり324銘柄(前日516銘柄)。
新高値41銘柄(前日22銘柄)。
新安値1銘柄(前日3銘柄)。
プライム市場の騰落レシオは97.44(前日91.15)。
東証グロース市場の騰落レシオは92.10(前日87.82)。
NTレシオは14.35倍(前日14.52倍)。
サイコロは5勝7敗で41.66%。
TOPIXは6勝6敗で50.00%。
東証グロース市場指数は4勝8敗で33.33%。
上向きの25日線(39287円)から△0.71%(前日△1.65%)。
4日連続で上回った。
上向きの75日線は39011円。
5日連続で上回った。
横ばいの200日線(38641円)から△2.39%(前日△3.34%)。
6日連続で上回った。
上向きの5日線は39626円。
6日ぶりに下回った。
13週線は39170円。
26週線は38578円。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲15.716%(前日▲16.325%)。
買い方▲5.865%(前日▲5.492%)。
東証グロース250指数ネットストック信用損益率で売り方▲8.209%(前日▲7.562%)。
買い方▲16.851%(前日▲16.993%)。
空売り比率は39.7%(前日40.3%、3日ぶりに40%割れ)。
空売り規制なしの銘柄の比率は9.0%(前日9.0%)。
12月26日、10月24日が14.4%、9月13日が16.4%だった。
日経VIは22.21(前日19.99)。
日経平均採用銘柄のPERは15.96倍(前日15.92倍)。
前期基準では16.37倍。
EPSは2479円(前日2508円)。
直近ピークは10月15日2514円、3月4日2387円。
直近ボトムは11月14日2425円。
225のPBRは1.45倍(前日1.45倍)。
BPSは27266円(前日27539円)。
日経平均の予想益回りは6.27%。
予想配当り利回りは1.96%。
指数ベースではPERは20.93倍(前日21.09倍)。
EPSは1890円(前日1893円)。
PBRは2.02倍(前日2.04倍)。
BPSは19587円(前日19574円)。
10年国債利回りは1.215%(前日1.225%)。
プライム市場の予想PERは15.60倍。
前期基準では16.25倍。
PBRは1.37倍。
プライム市場の予想益回りは6.40%。
配当利回り加重平均は2.34%。
東証プライムのEPSは173.26(前日173.19)。
12月161.79。
2024年2月が174.18。
2024年1月が175.24。
2023年10月が177.72。
2022年4月が118.12。
大商い株専有率(先導株比率)は37.5%(前日37.2%)。
12月19日が48.3%だった。
プライム市場の単純平均は9円高の2702円(前日は2693円)。
プライム市場の売買単価は2492円(前日2410円)。
プライム市場の時価総額は956兆円(前日954兆円)。
ドル建て日経平均は253.56(前日257.78)と9日ぶりに反落。
週明けシカゴ225先物円建ては大証日中比420円安の39060円。
高値40395円、安値38655円。
大証夜間取引終値は日中比430円安の39050円。
売買枚数は46314枚。
気学では火曜は「前日の仕成りに反して動く日」。
水曜は「不時の高下を見せる日」。
木曜は「目先の天底をつくる日」。
金曜は「高日柄にして押し目買いの日なれど飛付き警戒」。
ボリンジャーのプラス1σが39825円。
プラス2σが40364円。
プラス3σが40807円。
マイナス1σが38746円。
マイナス2σが38210円。
週足のボリンジャーのプラス1σが39816円。
プラス2σが40462円。
プラス3σが41108円。
マイナス1σが38524円。
マイナス2σが37232円。
半値戻しは36841円。
9月配当権利落ち前は38925円。
日経平均株価の9月月中平均は37162円。
TOPIXの9月月中平均は2627ポイント。
NYはFOMC(→29日)、中国は春節(→2月4日)。
水曜が「リーマンショック以降株高の日」

《今日のポイント1月28日》

(1)週明けのNY株式市場で主要3指数はマチマチの展開。
   S&P500が約1.5%下落して値上がり銘柄数が300超えたのは1957年以来初
   10年国債利回りは4.534%。
   5年債利回りは4.335%
   2年国債利回りは4.199%。
   ドル円は154円台半ば。
   SKEW指数は179.32→173.16→168.55。
   恐怖と欲望指数は48→39
   10月18日の75がピーク(2023年10月5日が20)。

(2)週明けのダウ輸送株指数は242ポイント(1.46%)高の16848ポイントと3日ぶりに反発。
   SOX指数は488ポイント(9.15%)安の4853ポイントと続落。
   VIX指数は17.90(前日14.85)。
   NYSEの売買高は12.14億株(前日9.89億株)。
   週明けのシカゴ225先物円建ては大証日中比420円安の39060円。

(3)プライム市場の売買代金は4兆4651億円(前日4兆5001億円)。
   売買高は17.91億株(前日18.66億株)。
   値上がり1280銘柄(前日1044銘柄)。
   値下がり324銘柄(前日516銘柄)。
   新高値41銘柄(前日22銘柄)。
   新安値1銘柄(前日3銘柄)。
   プライム市場の騰落レシオは97.44(前日91.15)。
   東証グロース市場の騰落レシオは92.10(前日87.82)。
   NTレシオは14.35倍(前日14.52倍)。
   サイコロは5勝7敗で41.66%。

(4)上向きの25日線(39287円)から△0.71%(前日△1.65%)。
   4日連続で上回った。
   上向きの75日線は39011円。
   5日連続で上回った。
   横ばいの200日線(38641円)から△2.39%(前日△3.34%)。
   6日連続で上回った。
   上向きの5日線は39626円。
   6日ぶりに下回った。
   13週線は39170円。
   26週線は38578円。

(5)松井証券信用評価損益率速報で売り方▲15.716%(前日▲16.325%)。
   買い方▲5.865%(前日▲5.492%)。
   東証グロース250指数ネットストック信用損益率で売り方▲8.209%(前日▲7.562%)。
   買い方▲16.851%(前日▲16.993%)。

(6)空売り比率は39.7%(前日40.3%、3日ぶりに40%割れ)。
   空売り規制なしの銘柄の比率は9.0%(前日9.0%)。
   12月26日、10月24日が14.4%、9月13日が16.4%だった。
   日経VIは22.21(前日19.99)。

(7)日経平均採用銘柄のPERは15.96倍(前日15.92倍)。
   前期基準では16.37倍。
   EPSは2479円(前日2508円)。
   直近ピークは10月15日2514円、3月4日2387円。
   直近ボトムは11月14日2425円。
   225のPBRは1.45倍(前日1.45倍)。
   BPSは27266円(前日27539円)。
   日経平均の予想益回りは6.27%。
   予想配当り利回りは1.96%。
   指数ベースではPERは20.93倍(前日21.09倍)。
   EPSは1890円(前日1893円)。
   PBRは2.02倍(前日2.04倍)。
   BPSは19587円(前日19574円)。
   10年国債利回りは1.215%(前日1.225%)。

(8)プライム市場の単純平均は9円高の2702円(前日は2693円)。
   プライム市場の売買単価は2492円(前日2410円)。
   プライム市場の時価総額は956兆円(前日954兆円)。
   ドル建て日経平均は253.56(前日257.78)と9日ぶりに反落。

(9)ボリンジャーのプラス1σが39825円。
   プラス2σが40364円。
   プラス3σが40807円。
   マイナス1σが38746円。
   マイナス2σが38210円。
   週足のボリンジャーのプラス1σが39816円。
   プラス2σが40462円。
   プラス3σが41108円。
   マイナス1σが38524円。
   マイナス2σが37232円。
   半値戻しは36841円。
   9月配当権利落ち前は38925円。
   日経平均株価の9月月中平均は37162円。
   TOPIXの9月月中平均は2627ポイント。
   NYはFOMC(→29日)、中国は春節(→2月4日)。
   水曜が「リーマンショック以降株高の日」

今年の曜日別勝敗(1月27日まで)

月曜1勝2敗
火曜2勝1敗
水曜1勝2敗
木曜2勝1敗
金曜0勝3敗
(櫻井)。