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2023.06.09 小川 真由美

マゴーネ 運命の交差点


今週3本目の映画『憧れを超えた侍たち 世界一への記録』『THE SUPER MARIO BROS. MOVIE』に続いて…

『マゴーネ 土田康彦 運命の交差点についての研究』を見てきた。

ベネチアを拠点とするガラス作家、土田康彦さんを10年間に渡って追いかけたドキュメンタリー映画。彼の手がけた小説『辻調鮨科』のモデルとして友人が登場したご縁で知り合った。お会いするのはこれで4度目。東京のキラキラしたシーンでしかお見かけしことがなかったので、

ムラーノ島の工房で、チームの中心(マエストロ)として炎に包まれ汗に塗れてガラス作品を作り上げる真剣な職人の表情がとても印象的だった。素材を並べて熱を加え姿形を変え芸術作品として仕上げていく工程の美しさに惹き込まれた。

上映後の舞台挨拶が面白かった。土田康彦さんと、これが初監督作品という田邊アツシ監督とのトークショー。

最初は互いの存在が気になったけれど、年月を重ねるうちに互いが陰のようになって撮影するようになったとのこと。

プロにお願いするか迷ったけれど…前置きした監督ご本人によるナレーション。朴訥とした語り口調がこの作品の味になっていて、思わずご本人に感動をお伝えしてしまった。作品に用いられたひとつひとつの言葉に重みがあってとてもよく想いが伝わった。

マゴーネ 運命の交差点

出会った人は全て、人生において何らかの影響を残してくれる

(2度繰り返していた言葉なのに正確に覚えられなかったごめんなさい)

土田康彦さん。

それにしても才能に溢れた人。

ガラス工芸、絵画、小説、料理、そして何より人と出会って惹きつけること。才能の塊の人だ。出会いに感謝します。